エリックバーン による交流分析でよく使われる用語です。
交流分析には、いろんな用語があるのでそこでつまづく人もいるはず。
あ行 | ||
悪魔 | Demon | a)子どもの中にある衝動や強い欲求で、一見脚本装置に戦いを挑むように感じるが、実際にはそれを強化する。 |
b)「親」からのささやくような声で、「子ども」を非順応的な衝動行動に駆り立てる。通常「親」と「子ども」の目的は合致している。 | ||
アフターバーン | After-Burn | 過去の出来事が消化されるまでの期間 |
「親」 | Parent | 親の姿から借りた自我状態で、直接的な影響として機能する場合(「影響する親」)と親の行動として直接的に示す場合(「活動的な親」)がある。「親」は養育するものであったり、コントロールするものであったりする。 |
OK言葉 | OK Words | 親の許可によって与えられている言葉 |
か行 | ||
解放、外的 | Release,External | その人の脚本の要求から解放する外的介入。切り捨て。 |
解放、内的 | Release,Internal | その人がそれによって解放されるために脚本に組み込まれた状況。 |
火星人 | Martian | 先入観なしに地上の出来事を観察する人。 |
火星人の視点 | Martian Viewpoint | 地上の出来事を観察する際の、ありうる限りもっとも純真な心構え。 |
家族文化 | Family Curture | 家族内の最重要な関心事で、特に身体的機能に関する関心事。 |
家族ドラマ | Family Drama | それぞれの家族内で繰り返し起こる一連の劇的な出来事で、それぞれの出来事が脚本のポロトコール(規定)を形作る。 |
カモ | Gimmick | その人が心理ゲームや脚本的な行動を受けやすい特定の態度や弱み。 |
脚本 | Script | 幼児期になされた決断に基づいた人生プランで、親によって強化され、それ以降の出来事によって正当化され、選んだ選択肢でクライマックスに達するもの。 ・アンチテーゼ……親の強制命令を直接否定する命令。脚本の要求から一時的または恒久的な解放をもたらす治療的な介入。外的解放。 ・エピスクリプト……親のプログラミングの持ち越し分。継承脚本を参照(これはホットポテトとも言われる) ・継承脚本……親から子どもというように、ある人から別の人に伝わっていく親のプログラミングの持ち越し分。この「ホットポテト」を持つ人は、それが誰であれその瞬間は脚本を継承している。エピスクリプトともいう。 ・結末……人生のプランの終わりを示す最終的な運命または最終表示。 ・原初の……脚本の最早期版。家族ドラマについての乳児の解釈に基づく。 ・空間……脚本の決定的な交流が行われる空間。 ・公式……脚本の進展に必要不可欠な一連の出来事で、アルファベットの文字を用いた公式で示す。EPI→Pr→C→IB(早期の親の影響→プログラム→順応→重要な行動) ・コントロール……個々人の脚本行動をコントロールする結末、強制命令、挑発。 ・サイン……患者の持つ脚本の手がかりとなる行動の特別な特徴。 ・シグナル……脚本行動を示す動きや癖。 ・指示……コントロール、パターン、そのほかの脚本の部品。 ・失敗……もし脚本が完治されなければ、絶望に至る。 ・支配された人……ほかのすべてのことを犠牲にして自分の脚本に集中しなければならない人。 ・自己破壊的なもの……自己破壊的で、悲劇的な終わりを迎える脚本。 ・世界……脚本が展開される歪んだ世界。 ・セット……「子ども」が脚本を最後まで演じる、夢のような心的状態。 ・装置……脚本を構成する7つの要素。(7つの要素は結末ないし呪い、強制命令ないしストッパー、挑発ないし誘い、対抗脚本のスローガンないし処方箋、親の行動のパターン、親の教示、悪魔) ・速度……一定の時間単位内に起こる脚本の役の切り替えの数。 チェックリスト……脚本に関する最もあいまいさの少ない情報を最大限に得るために注意深く選択し、言葉にした質問のリスト。 ・通過……脚本結末に通じる媒介物。言葉、お金、肉片などがその例。 ・突き動かされる……どのようなことがあっても脚本が求めることを完遂しなければならない、と突き動かされる一方で、密かにそれを楽しむ人のもの。 ・テーマ……最も一般的なものは、愛、憎しみ、復讐、妬み。 ・できる脚本……ポジティブな言葉で書かれた脚本。 ・できない脚本……ネガティブな言葉で書かれた脚本。 ・発現(または脚本の発現)……おおよそ合理的に制御された行動からの脚本シーンへの移行。 ・部品……自分の脚本装置を作り上げる、「親」の刺激と反応。 ・マトリックス……脚本の基礎を形づくる親の指示を示す図式。 |
脚本行動 | Scripty Behavior | 合理的な考慮よりも脚本に動機付けられたと思われる行動。 |
強制命令 | Injunction | 親からの禁止やネガティブな命令。 |
許可 | Permission | 1)自律した行動への親の許可。 2)本人の準備ができていてその意思があり能力がある場合、または親の挑発から解放する場合、その人に親の強制命令に服従しなくて良いという許可を与える介入。 |
切り替え(スイッチ) | Switch | 1)心理ゲームや脚本における、ある役から別の役への切り替え。 2)ほかの人に役を切り替えるように強要したり仕向けたりする戦略。 3)順応する行動をやめる内的、外的刺激。 |
切り捨て | Cut-off | 外からの脚本解放。 |
契約 | Contract | 各段階における治療目標を示す患者と治療者間の明確な合意。 |
決断 | Decision | 子ども時代の特定の行動様式への約束事。後に性格の基礎となる。 |
幻想 | Illusion | 「子ども」がしがみ付く起こりそうもない望みで、その人の決定的な行動に影響を与えるもの。 |
絞首台の交流 | Gallows Transaction | 脚本結末に直接向かう交流。 |
絞首台の笑い | Gallows Laugh | 絞首台の交流時に伴う笑いや微笑で、通常そこにいる他者と共有される。 |
交流分析 | Transactional Analysis | 1)治療面接中に起こる交流や交流の連続を分析することに基づく心理療法のシステム。 2)特定の自我状態の研究に基づくパーソナリティ理論。 3)関係する特定の自我状態に基づく包括的、限定的な数に交流を分類する、厳密な分析に基づいた社交上の行為の理論。 4)交流図を用いたひとつのやり取りの分析。これが狭義の交流分析。 |
構造分析 | Structural Analysis | パーソナリティの分析、あるいは「親」「成人」「子ども」の自我状態に照らした一連の交流の分析。 |
「子ども」 | Child | 原初の自我状態。「順応する子ども」は親の指示に従う。「自然な子ども」は自律的だ。 |
コミットメント | Commitment | ある特定の目標を達成するために、特定の行動原則に従って実施されるように取り決められた決断。 |
ゴール時間 | Goal Time | ゴールに到達することで終了するまでの期間。 |
さ行 | ||
再教育 | Re-Parenting | 特に統合失調症患者の場合、早期の親のプログラミングを切り捨て、退行によって新しくより順応性の高いプログラムに置き換えること。 |
誘い | Come-on | 非適応行動への挑発や誘惑。 |
サンタクロース | Santa Claus | 「子ども」が一生涯持ち続ける幻想の贈り物の幻想上の起源。 |
死の判決 | Death Decree | 致命的な脚本の結末。 |
勝者 | Winner | 自分で宣言した目的を完遂する人。 |
信念 | Conviction | 自分自身のOK感、OKでない感と、世の中についてのOK感、OKでない感に関する確固とした意見。 |
親密さ | Intimacy | 心理ゲームなしの情緒的な表現の交換で、利己的な利用のないもの。 |
終身刑 | Life Sentense | ネガティブだが致命的ではない脚本結末。 |
処方箋 | Prescription | 養育する親から与えられる教えの一式。 |
心理ゲーム | Game | ワナ、カモ、スイッチ、混乱を経て、結末に向かう一連の交流。 |
心理ゲーム行動 | Gamy Behavior | 宣言された目的を成就するよりもむしろ最終的にトレーディング・スタンプという結末を得るために計算されたような行動。 |
心理ゲームの公式 | Game Formula | 心理ゲームで起こる一連の出来事で、アルファベットの頭文字を用いた方程式で表す。 C+G=R→S→X→P(ワナ+カモ=反応→スイッチ→混乱→結末) |
自我状態 | Ego State | 感情と体験の一貫性のあるパターンで、これに対応する一貫性のある行動パターンと直接に関連する。 |
呪文解き | Spellbreaker | 脚本に組み込まれた内的解放。 |
人生コース | Life Course | 人生で実際に起こること。 |
人生プラン | Life Plan | 脚本に基づいて起こるようになっていること。 |
スウェットシャツ | Sweatshirt | ふるまいから明らかな、その人の人生のモットー。 |
ストローク | Stroke | 「こんにちは」などの認知の単位。 |
ストッパー | Stopper | 脚本の強制命令または禁止 |
スロット | Slot | 脚本のある部分で、その要求に従って反応する人によって埋められるもの。 |
「成人」 | Adult | 客観的、自律的なデータ処理と可能性の予測を指向する自我状態。 |
世界観 | World View | 「子ども」の世界観や自分の周りの人への歪曲した見方で、脚本はこれによって作られる。 |
た行 | ||
対抗脚本 | Counterscript | 親の教えに基づいて考えられる人生プラン。 |
地球人 | Earthian | 実際に起こっていることに則って判断するよりも、むしろ先入観に基づいて判断する人を指す。型通りの人。 |
地球人の視点 | Earthian Viewpoint | 通常幼児早期にほかの人から学んだ先入観のためにあいまいな視点。 |
治療上の仮説 | Therapeutic Viewpoint | 計画された治療行為の評価についての仮説。 |
挑発 | Provocation | 親が奨励または要求する非順応的な行動。 |
重複 | Overlap | アフターバーンが弱まる前にリーチバックが始まること。 |
電極 | Electrode | 「子ども」の中の「親」 |
時計時間 | Clock-Time | 時計やカレンダーで測ることができる期間。 |
トーテム | Totem | ある人を魅了し、その人の行動に影響を与える動物。 |
ドラマの三角図 | Drama Triangle | 心理ゲームや脚本で行われる可能性のある役の交替を示す図。主な三つの役割は「迫害者」「犠牲者」「救助者」 |
トレーディング・スタンプ | Trading Stamp | 心理ゲームの結末として「集められた」感情。 |
な行 | ||
呪い | Curse | 脚本の強制命令。 |
は行 | ||
敗者 | Loser | 宣言した目的を達成しない人。 |
反脚本 | Antiscript | 脚本と反対のもの。それぞれの指示が要求するものに対して反抗する正反対のもの。 |
パターン | Pattern | 親の教示や事例に則った生活スタイル。 |
パリンプセスト | Palimpsest | 子どもの発達の後期になって新しい可能性が生まれた脚本のより後のバージョン(当初のものを書き換えたもの) |
非勝者 | Nonwinner | 収支がトントンになるように働く人。 |
人喰い鬼の父親 | Ogre Father | 父親の「子ども」の自我状態で、娘の「子ども」の自我状態の中の「親」を形成し、悲劇的な脚本に向かわせる。生産的な脚本では、「愉快な巨人」と呼ばれる。 |
プログラム | Program | 脚本装置の要素をすべて統合した結果としてのライフスタイル。 |
プロトコール | Protocol | 脚本の元となる初期のドラマチックな体験。 |
ペルソナ | Persona | 仮面を被った自己の提示。これは通常8歳から12歳のレベル。 |
ポジション | Position | 方向性を正当化するのはOK感とOKではない感の概念。このポジションから心理ゲームが行われる。 |
ボタン | Button | 脚本行動や心理ゲームの行動を作動させる内的または外的な刺激。 |
ま行 | ||
魔女としての母親 | Witch Mother | 母親の「子ども」の自我状態で、彼女の息子の「子ども」の自我状態の中の「親」を形成し、悲劇的な脚本へと向かわせる。生産的な脚本においては「困難から人を救う妖精」(妖精のゴッドマザー)と言われる。 |
や行 | ||
役 | Role | 脚本の要求に従い、3つの自我状態のいずれかが展開する交流の一式。 |
やり取り | Transaction | ある人のある自我状態からの交流刺激、および反応者のある自我状態からの交流反応。やりとりは社交的行動の単位。 |
抑うつ | Depression | 「子ども」と「親」間の会話の失敗。 |
ら行 | ||
ラケット | Racket | 不快な感情を性的なものにしたり、交流的に探索して、利己的に利用すること。 |
リーチバック | Reach-Back | 差し迫った出来事が行動に影響を与える期間。 |