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2020年12月8日火曜日

【愛着障害】愛されなかった人が生まれ変わるための5つのステップ

 


あなたは、誰かからひどいことをされた時などに、「ひどい!」と反発しますか?


それとも、ただその痛みや苦しみを受けて耐えてしまいますか?


今日は、このように嫌なことをされても、耐えてしまうかたにお伝えしたい内容です。


あなたは愛着障害ですか?


最初に質問したように、誰かからひどいことをされた時などに、ただその痛みや苦しみを受けて耐えてしまうことなどは愛着障害の大きな特徴です。


これは、当たり前だと思っている人がいるかもしれませんが、普通の人は、「痛い!」とか、「私がこんな目にあうのはおかしい!」と、自己主張するはずなのです。


でも、それができないし、しようとも思わないのはこれは問題なのです。


考えてみたら、自分を守ろうとしてないですよね。


これは、もしかすると「あなたが愛着障害であるかもしれない」ということです。


今日は、このような特徴があるかたに、今までぼんやりと疑問に思っていたことに、光が当たるような内容をお伝えしたいと思っています。



愛着障害とは?


まず、愛着障害について一言で説明します。


このあたりについては、詳しい書籍があるので、よければそちらも確認してください。(一番下にリンクを貼ってます)


愛着障害とは、母子間に愛着関係が存在しなかったことを意味します。


これは、母親もしくは母子関係によってレベルがあるのですが、今回は最もひどいケースを取り上げてみようと思います。


では、そもそも、私たちにとって、愛着、つまり、愛はなぜ必要なのか、愛とは何なのか、についてお話しします。


まず、私たちは、基本的に母親と父親から愛と養育(教育ー生きるために必要なスキル)を受けて育ちます。


母親からは、主に「愛されている」という安心感をもらい、父親からはその安心から出てきた自信を元に「頑張る」ことを教えてもらいます。


この母親からの安心感は、子供にとっての安全基地、つまりそこは「何があってもここに戻ってきたら安心」という場所です。


これがあるからこそ、成長とともにどんどん安全基地を広げていって、いろんな人と交わりながら大人になっていくのです。


ただ、その最初の母親から愛されているという安心感がない子供は、最初の最初からつまづくことになります。


そもそも安全基地がないのだから、どこへいっても危険なのです。


このような危険な中で、不安と緊張を抱えながら育った人を、愛着障害を持った人と言います。


子供を愛着障害にしてしまう母親とは?


では、このように、子供を愛着障害にしてしまう母親とはどんな母親なのでしょうか?


ここでは、Aの正常な母親と、Bの未熟な母親と、Cの問題のある母親の三つに分けてみます。


Aの正常な母親

まずは、Aの正常な母親は、例えば、子供が転んだら急いで助けます。

このような母親は、全体の90パーセントくらいとします。


Bの未熟な母親

次に、Bの未熟な母親は、例えば、子供が転んだら急いで助けますが「転んだお前が悪い」などと文句を言います。

このような母親は、全体の3パーセントくらいとします。


Cの問題のある母親

最後に、Cの問題のある母親は、例えば、子供が転んでも何もしません。

子供は、それがわかっているので、母親の前で血を流したとしても、じっと我慢をします。

このような母親は、全体の5パーセントくらいとします。


その他が、全体の2パーセントくらいです。


今日は、このCの問題のある母親について主に話をします。


Cの問題のある母親の元で育てば、最初の質問のように、誰かからひどいことをされた時などに、ただその痛みや苦しみを受けて耐えてしまうことは当たり前とも言えます。


また、上司などからパワハラを受けたとして、その事実に、気づきもしない場合もあります。

誰かに指摘されても、「そう?愛情じゃないの?」とぽかんとしていることもあります。


このようなCの問題のある母親の元で育った子供は、2歳くらいまでの母親との愛着関係を築くはずの段階をクリアできてないので、その後はずっとストップしたままの可能性もあって、反抗期もないことがほとんどです。


では、Cの問題のある母親は、いったいどんな人なのでしょうか?


このようなタイプを軽度の発達障害と認識する医師もいれば、軽度の知的障害と認識する医師もいます。


どちらも共通しているのは、対人理解ができない共感性の欠如があることです。


例えば、子供が寒そうにしていても、「寒いの?」という質問はなく、「お前はなぜ寒そうなふりをしているのだ?!」という反応になったりします。


つまり、このような認知機能の能力が2歳から7歳くらいでストップしている可能性があります。


Cの問題のある母親はこんな場合にどんな反応をするのでしょうか?



1.例えば、泣いている子供に対して

Aの正常な母親の場合なら・・・

「どうしたの?」と急いでよってきます。


それに対して、

Cの問題のある母親は・・・

「うるさい!」と怒鳴ります。




2.例えば、沈んでいる子供に対しては


Aの正常な母親の場合なら・・・

「どうしたの?」と優しく聞いてきます。


それに対して

Cの問題のある母親は・・・

「全くもう!元気ない顔して!」と怒鳴ります。




3.例えば、子供の恋愛に関しては


Aの正常な母親の場合なら・・・

「そうなの!」と、同じテンションで聞いてあげます。


それに対して

Cの問題のある母親は・・・

「気持ち悪い!色け付いて!」となじります。


いかがでしょうか。


例えば、あなたはこんな経験はないでしょうか?




母の日にあげたカーネーション・・・

でも、Cの問題のある母親は、喜びもしない・・・

そして、棚の上にバサッと置いてしまった・・・

それから、ずっと何日も棚の上に置いたままで・・・

ついには枯れてしまった・・・

私はそれを、ゴミ箱に捨てた。


思い当たる思い出はないでしょうか。


このような傷を毎日のように、心につけてきたことを知ってください。



問題のある母親の元で育った子供は、どんな特徴があるのか?



では、このようなCの問題のある母親の元で育った子供は、どんな特徴があるのかについてお伝えします。


大きく分けて、2種類のタイプがいます。


まず、一つ目は、孤独なタイプです。


これは、反応性愛着障害と言います。


特徴としては・・・


まず、一人でいることが多い。

そして、喜びを出すことがない

また、親といても落ち着かず悲しみや恐れの感情が出てくる。


次に二つ目は、無鉄砲なタイプです。


これは、脱抑制型対人交流障害と言います。


特徴としては・・・


まず、妙に馴れ馴れしい

見慣れない場所でもすぐに馴染む

突発的な行動が多い。


いかがでしょうか。


つまり、感情を押し殺して生きているタイプと、ぶっ飛んだタイプに分かれるのかもしれません。


あなたはどちらかに当てはまりましたか?


自分の理解、そして親の理解などが、できたでしょうか。

また、今まであなたの悩みが誰にも理解されなかったことについて、「それもそのはずだ」と思ったかたもいたと思います。


だって、Cの問題のある母親は、全体の5パーセントです。


ほかの人たちのほとんどはAの正常な母親なのですから、理解できるはずがなかったのです。


では、これからは、Cの問題のある母親の元で育った人が、どう愛着障害を克服するのかについて、話していきます。



【ワーク】愛着障害の傷を癒していくための5つのステップ


愛着障害だと思ったかたが、具体的にどうやって傷を乗り越えていくのかについて、もう少し詳しくお伝えしたいと思います。


ただ、一人で乗り越えられる人もいれば、一人では難しい人もいると思いますので、今後どうやって取り組んでいくのかは、一人一人が判断してもらうことになります。

まず、重複しますが、愛着障害とは母子間に愛着関係が存在しなかったことを意味します。

Aの正常な母親と、Bの未熟な母親と、Cの問題のある母親の中で、Cの問題のある母親の元で育った人が愛着障害であることが多いです。


まずは、Aの正常な母親は、例えば、子供が転んだら、急いで助けて大丈夫かと尋ねます。


次に、Bの未熟な母親は、例えば、子供が転んだら、急いで助けますが、転んだお前が悪い、などと文句を言います。


最後に、Cの問題のある母親は、例えば、子供が転んでも何もしません。

子供は、それがわかっているので、母親の前で血を流したとしても、じっと我慢をします。


この、Cの問題のある母親を、軽度の発達障害と認識する医師もいれば、軽度の知的障害と認識する医師もいます。


どちらも、共通しているのは、対人理解ができない、共感性の欠如があることです。


ちなみに、軽度の知的障害とは、精神年齢が小学校の低学年程度で、学習レベルはばらつきがありますがざっくり言えば小学生レベルになります。

また、軽度なので、小学校の高学年や中学生までは、親や先生から気づかれないことも多いです。

また、軽度のレベルでは、障害とは認定されません

それは、これまで生きてこられたことからもわかります。


コメントで、私の母親はCタイプですか?と質問をもらいましたが、簡単に判断するのは、難しいです。

ただ、きっとCタイプであったとしても、これからも生きていけるのですから、母親は病院にいくことはないでしょう。

ということは、その判断は、あなたの母親を一番よく見てきたあなたが一番よく知っているのであって、その判断を信じて良いのではないかと思います。


では、ワークを始めましょう。



愛着障害を克服するための5つのステップ


5つのステップはこのようになります。

1.自分の生い立ちの秘密を知る

2.精神の崩壊

3.心の死

4.心の死からの復活

5.愛着の再構築


では、一つづつやっていきましょう。

途中で、ボウルビィなどによる、喪の作業のプロセスも、取り入れていきます。



まずは、第一のステップ

1.自分の生い立ちの秘密を知る


あなたが、Cの問題のある母親だと気付いたということは、それなりの思い当たる経験があったはずです。


まずは、それをじっくりと思い出しましょう。


メモに箇条書きしても良いので、思い出すままに書いていってください。


ノートを作っても良いかもしれません。


この先、このワークを続ける時に、このノートを取り出して、振り返りながら続けるのです。


これに何時間かかかったり、一週間くらいかけても良いと思います。


母親は子供を愛するものだと信じたくて今までやってきたなら、きっと受け止めたくない思い出もあるかもしれません。


なんとなく忘れたいようなことを具体的に思い出すのですから、つらくなることもあると思います。


コメントをいただいた中で、複数のかたが言われていたのは、「転んでも母親は、助けてくれなかった」という思い出です。

そのとき、あなたはどんな気持ちになったのか、思い出してみてください。

ぜひ、時間をかけて過去の経験を振り返ってみてください。


では、次に進みます。

次に、第二のステップ

2.精神の崩壊

これは、1番の続きです。

あなたの生きてきた歴史をどんどん振り返る中で、どんどん嫌な思い出が出てきて死にたくなるかもしれません。


「今まで信じてきた母親の愛などは、実はまったくなかった」という残酷な結果に、たどり着くこともあるでしょう。


このワークは、いつも途中で考えるのをやめていたところから、やめずに次へ進むためのワークです。

だから、時間はかかっても自分の生い立ちの秘密を、目をそらさずに向き合うことが必要になります。


では、次に進みます。

次に、第三のステップ

3.心の死

自分の生い立ちの秘密を目をそらさずに向き合うことで、全てを投げ出したくなるかもしれません。

これは、例えば、余命宣告を受けた人が、今までの人生を振り返るような感じかもしれません。

まずは、緊張を解きましょう。

もちろん、生き直すのですから、今までの付き合いとか約束などをことわっても良いのです。

無理してやってきたことを、やめるための、良い機会にしましょう。


そして、怒りを放出します。


「なぜ、私ばかりがこんな目に合わないといけないのか」「他の人は、楽しそうに生きているのに」などと今まで溜め込んできた怒りを出していきます。


そうすれば、今まで恐れていた、Cの問題のある母親に対する怖さも、消えていくのではないでしょうか。


そして、自分の親は、軽度の発達障害、もしくは、軽度の知的障害だったのかもしれないと言う事実を知ることで期待を諦めていきます。


「普通の母親に求めるような期待をしても、無駄だったのだ」と。


こうして、だんだんと心が真っ白になっていきます。


これは、心が死んでいく作業です。


これを、喪の作業とも言います。


喪の作業のプロセス

ボウルビィなどによる喪の作業のプロセスは、このような感じです。



まずは、一段階目

無感覚、情緒危機の段階

頭が真っ白になって何もできない。

受け止めることができない。

このような感じです。

心が死ぬのですから当然とも言えます。


思慕と探求、怒りと否認の段階

心の死を受け止めてはみたものの、まだ愛着が強く残っている状態です。

頭ではわかっているけど、昔の思考や行動が蘇ってなん度も後戻りしているように感じることもあります。

これは、習慣化することも大事なので、なん度も諦めずに繰り返すことで、新しい考えかたを手に入れることが、できるようになります。


断念、絶望の段階

「ついに、私の心は死んだのだ」と観念する時です。

今までの当たり前だと思っていたことが、全て意味を失ったように感じ、抑うつ、そして、絶望感などが襲ってくる場合があります。

身体的にも免疫力の低下などが起きて、風邪などをひきやすくなります。

ここでは、喪の作業の三段階までを説明しました。

これは生きなおすためには必要な作業です。


ぜひ、何度もこれを繰り返してみてください。


まずは、緊張を解き、そして、怒りを放出し、それによって怖さも消え、事実を知ることで、期待を諦めて、だんだんと心が真っ白になっていきます。


ここが一番大事なステップです。


時間をかけて、やってみてください。


次に、第四のステップ

心の死からの復活

前のステップで、心の死を経験しとりあえず全てをリセットしました。

心の死とは、肉体的な「生」だけの状態です。

生まれたばかりの赤ちゃんをイメージしてください。

体だけは、本能に従って生きるのです。

あなたはあなたですが、もう過去に期待した母親などは意識に上らないはずです。


すべての秘密を知って、そして一度死んだのですから、またこんな思いをしないためには、愛をくれない人に愛を求めるのはもうやめましょう。

まずは、誰にも頼らずに、自分を世話していきましょう。


食事をさせてあげたり、お風呂に入れてあげたりします。


あなたがしてもらいたかったような、じゅうぶんな世話を、自分にしてあげます。


そうして、あなたの新たな安全基地を、作っていきます。



ボウルビィの、喪の作業の最後の第四段階は


離脱、再建の段階


今までの愛着や期待などが、前段階の絶望のプロセスによって諦めることを受け止めた段階です。

少しづつですが、穏やかな気持ちになってきます。


最後に、第五のステップ

愛着の再構築

まずは、第四のステップからの続きで、自分の世話をどんどんしていきます。

最初は、最低限だった世話がだんだんと満足いくほどに、自分を満たしてあげられるようになります

そうしたら元気も出るでしょう。

そうなれば、少しづつ安全基地を広げていって、人との交流も増やしていきます。


きっとあなたの愛着を再構築するのは、実際の親ではなく他の人になるでしょう。


それは、同僚や親友かもしれないし、新しいパートナーかもしれません。


あなたを悪者を見るような目で見る人を愛するのではなく、あなたを当然のように愛してくれる人を探します。


途中で、何度も悲しい思いをするかもしれませんが、本当の相手を探し当てるまでは諦めずに挑戦し続けましょう。


あなたには、一度死んで生まれ直したパワーがあるのですから、きっと挫折しても起き上がって、頑張れるはずです。


くれぐれも「自分はダメだ」と思わないようにしましょう。



いかがでしょうか。

これが、5つのステップになります。

あなたも、もしかすると、すでにこのステップを進んでいるかもしれません。




うまくいかないと感じたら?

もし、このようなステップがどこかで止まってなかなか進まないと感じるなら、何か原因があるかもしれません。


このような場合は、少し時間がかかると思って、あまり焦らない方が良いかもしれません。


考えられる理由をいくつかあげます。


まずは、心の死を体験するのに、心の準備ができてなかった場合です。


あなた自身が、このプロセスを進もうと決めたわけではなく、周りの状況などによって心の死を体験せざるを得なかった場合などは、不安とか自責の念などが強く出て、長引く場合もあります。

そのような場合は、心のケアとリラクゼーションに、集中しましょう。


また、感情を出せない場合です。


昔を振り替える作業の中で当然出てくる、悲しみや怒りなどの感情を、日常の感覚で抑えてしまうとこのプロセスを通過しても、実際には感情を味わえていない場合もあります。


この場合は、じっくりと感情を味わうところに、時間をかけてください。

また、まだ難しいと感じたら、何日か開けるようにしてください。


また、愛着対象との関係性が原因の場合もあります。


強い依存関係や、好きと嫌いが強烈に起きている場合などは、この強さに比例して出てくる感情も強くなり、コントロールができない感覚になって混乱するかもしれません。


あまりきついようなら、もう少し気分が穏やかになるのを待ってから再開したほうが良いかもしれません。


また、プロセスを全てクリアした、と言われているかたでも、なんかスッキリしてない人も多いと思います。

そのような人は、きっとどこかの過程で、避けたい部分を避けたまま通過してきた可能性があります。


自分の中にある、避けたい部分、これを心理学では抵抗と言いますが、それを自覚しておくと、やったはずなのに、成果が出ない、ということにならないと思います。

悩んでいる人は、きっとこのプロセスのどこかで、自分の思いやこのプロセスを進んで楽になる、幸せに向かうことに、自分でもストップをかけているように思います。

それも、昔から持っている、自分に対する、厳しい教育態度ではないでしょうか。


いかがでしょうか。


「この心の死という、壮大なプロセスの一番大事なところは、もう全部見てしまったのだから、ごまかしても仕方がない」と言うところまで行き着くことが、このワークの本当の目的だと思います。

これによって、絶望を体験した後に、諦めからの出発になるのです。


そこまでたどり着くと、腹の底からの自信のようなものが、備わってきていることに気づくはずです。


これは、小さなことのように思えますが、あなたの表情、行動、発言など、すべてが変化します。


それは、Cの問題のある母親から受け継いだ、小学生の低学年レベルの発達ではなく、あなたの年齢にあった成熟した大人の姿です。

ぜひ、一人の時間とか、お休みの時などに、このワークに取り組んでみてください。


ありがとうございました。


参考書籍:お勧めです。




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