動画でも言いましたが、自由は物理的な自由と、心理的な自由があります。
国によっては、物理的に自由がない国もありますが、日本では今のところ自由と言う権利があります。
しかし、心理的にはどうでしょうか?
私は非常に不自由だと感じます。
「常識」や「普通」と言う価値観が、自由にするものを許さないと言う暗黙のルールがなかなか終わりを見せません。
しかし、今までは安全な国だから不自由でも安泰でしたが、これからはどうでしょうか。
不自由にあぐらをかいていた人から順に、国や政治家などから「これからは自由に生きろ」と言われても何もできなくなるように思います。
こんな時だからこそ「自由とは」について、初めから考えてみる必要があるように思います。
では、エピクテトスの「自由」を手に入れる方法を53項目あげてみます。
1. 自分次第のものを見極める力をつける
動画でも取り上げましたが、自分次第と他人次第をごちゃ混ぜにしないことです。
いくら家族でも親密になっても、ここは分けておくことが長続きのコツです。
とにかく自分次第のものにだけに意識を向けることです。それ以外は関係ないのです。
このように言ってます。
自分にとって真に大切なもの(自分次第)と、富や名声といったもの(他人次第)を同時に追い求めれば、前者が後者の邪魔をして、結局は後者を手に入れずに終わる。
もちろん、富や名声を求めれば、「自分は何者か」と言う本質は手に入らない。
もし、心をざわつかせる出来事が起きたら、「これはただの見せかけにすぎず、物事の真の姿ではない(私には関係ない)」と自分に言い聞かせること。
2. 「避けられないもの」は避けようとしない
欲望……自分が欲しいものを手に入れようとすること
忌避(きひ)……自分が嫌だと思うものを避けようとすること
つまり、嫌なものを避けようとするのも、自分の欲望と類似しているのだと感じました。
3. 「執着を断つ」訓練をする
自分にとって大切なものことを、「どのくらい大切なのか」を自分に説明してみること、と言うことです。
説明していくうちに、「これは自分のためにではないか?」と気づけば執着は弱くなると思います。
4.事前に心構えをしておけば動じない
「私は●●をした。その時に心を乱さずにいたい」と事前に考えておくことで、実際に心が乱れることが起きても、それは想定内のことになります。
5. 人を責める前に自分に問いかける
人が煩うのは、出来事そのものよりも、そのように出来事を捉えるその人の価値観からくると考えます。
6. 自分の「外」に美点を見出さない
例えば、「自分の可愛い子供」などはそうで、子供に可愛さ(美点)を自分のものにしてしまっていることに気づくことです。
自分が誇れるものがあるなら、それは自分の思考を正しく働かせることができたときだけです。
7.「財産」や「美しいもの」に心を奪われないこと
8. 物事をあるがままに受け入れる
これは動画でも言いましたが、物事を変えようとしたりせずに、その人の言ったことをそのまま受け入れるだけで、それに盲従する必要もないのです。
9.病気は体の働きを妨げるが、意思を妨げることはない
10.「第一印象」に惑わされない
第一印象で圧力を感じたりすることはないでしょうか。
- 美しい人を見たときなどの「自制心」
- 苦しい時の「忍耐力」
- 失礼なことを言われたときの「寛大さ」
を身につけておけば、第一印象に惑わされることがなくなります。
11. すべては「借り物」にすぎない
例えば大切な人など失った時、「自分のもの」だと思うから、悲しいし悔しい。
もともと別のところにあったものが、元に戻ると考えると苦しみは減ります。
また、何かを与えられた時も「借り物」だと思えば、いつかはなくなると思えるので別れは怖くなくなります。
12.「より善い自分」になるために必要なこと
不安のための(不安を避けるための)思考や行動をやめることです。
反対に不安のために何かをやっている人に対しても「この人は不安を避けたいのだな」などと理解できるようになります。
13. 自分の内側だけに集中する
- 人の言うことに左右されないこと
- 人に評価されるための努力は止めること
14. 「望むべきもの」を間違えば自由を失う
他人次第のものに期待をすれば、支配と奴隷の関係になります。
15. いかなる場面でも「自制心」を保つ
16. 安易に人に同情しない
大切な人が苦しんでいるのをみて「可愛そうだ」と同情してはいけません。
なぜなら、状況は結果であり、その状況が起きたのは、その大切な人の考え(価値観)からくるものです。
また、あなたが可愛そうだと感じたとしても、その人にとっては当然のことだったり、大切なプロセスであるかもしれないのです。
17. 役者としての「役」を演じ切る
脚本家の言う通りに役を演じ切ることです。
脚本家とは、人間というより「運命」とか「神」のような存在です。
18. 自分次第ですべて「吉兆」になる
自分次第とは「自分がどう思うか」「どう受け止めるか」という意味です。
19. 羨望や嫉妬に流されない
なんとなく遠くから見て「幸せそう」と思えるから、そう決めつけてはいけません。
結局は、自分がどう感じるかです。
「自分の内側にないものは些細なこと」と考えるようにします。
20. 「嫌な思い」をするのは、あなた自身がそうさせているため
他人は関係なく、「嫌な思いをさせられた」という思いからきていることに気づくことです。
まずは、自分の気分を他者によってコントロールされないように、気を配ることが大事です。
21. 恐怖と向き合う訓練をする
何もない時から、恐怖を想定してイメージトレーニングをしておけば、全てが想定内になります。
22. 自分が最善と思える道を進め
23. 自分で自分を認められるならば良い
人に認められたいという思いから、外面的なことに少しでも気をとられたら、「自分は目指すべきところを失ったのだ」と考えてよい。
24.あなたが持ってないものを人に与えることはできない
これは、例えば「誰かの役に立てない」という思いがあります。
この問題は、誰かの役に立とうとしている自分に気づく必要があります。
「役に立てない」と悩むならば、その時間を自分のために使えば良いのではないでしょうか。
もし誰かから「役に立て」と圧力があるなら、その人自身が「他人次第のことをしろと考えているのだな」と、その人の気持ちをあるがままに受け止めたら良いのですが、それに従う必要はないのです。
25.対価を支払わずに手に入れられるものはない
当たり前のことですが「棚からぼたもち」というようなことは、起きないものだと知っておくことです。
26. 他人の言動や出来事も我が事として見る
他人に災いが起きたとき、「自分じゃなくてよかった」ではなく、「自分にもあり得ることだ」と受け止めることが重要です。
27. 自然の営みに「悪」はない
28. 自分の「心」を他人にゆだねてないか
悪口を言われて傷つくのは、悪口を言う人に自分の心をゆだねているからです。
29. 思いつくままに物事に手を出しても失敗する
「誰かがやっているから」「勧められたから」などの理由で、何かに手を出しても失敗します。
日頃から「自分の素質は何か」と考えておくことで、自分に適したことをやり、他人に喜んでもらえ、それが感謝の形として報酬となります。
30.「傷つけられた」と認めることによって初めてあなたは傷つく
31. 何が起ころうとも、自分に関わる物事の善悪だけを問う
つまりは、自分に関係ない物事に、良し悪しの判断をしないことです。
32. 占いの結果に一喜一憂しない
33. 精神を磨くための日々の行い
「自分はどんな人間になりたいのか?」
「どんな生き方をしたいのか?」などを、今から明確にしておくことです。
34. 誘惑に勝つ喜びに勝るものはない
35. 見当違いな批判を恐れない
36.欲を満たすことに夢中にならない
37.自分の力を過信しない
38.全ての行動に意識を集中させる
39. 物事の尺度を失うと限度がわからなくなる
40. 人としての内面的な美しさを磨く
41.肉体よりも精神の鍛錬に時間をかける
42. 批判されて傷つくのは自分ではない
人から不当な扱いを受けた時は、このように考えます。
「この人は自分が正しいと思うことをしているだけだ」
その人の考えが間違っているなら、それによって損をするのはその人自身なので、私が傷つく必要はないし、不当な扱いをする人に理解を示す必要も当然ない。
43.逆境でも正しい「取っ手」をつかむ
2つの取っ手があるといいます。
1.ものごとを行き詰まらせる取っ手
2.真実を受け入れる取っ手
44. 「誤った理屈」に陥らない
「私は金持ちだから優れた人間だ」など
45.他人のことを短絡的に決め付けない
46.言葉でなく行動で信念を示す
47.自分自身のために鍛錬せよ
48.より善く生きようとする人の特徴
「普通の人」……物事の善悪を自分の内側でなく、外側に見出そうとする
「より善く生きようとする人」……物事の善悪を自分の内側に見出そうとする
49. 学んだ知識は実践してこそ意義がある
50.他人ではなく自分自身に忠実であれ
51. 成長への歩みを先延ばしにしない
「自分が最善のものに値する存在であることを理解し、全てにおいて理性を発揮することをあなたはいつまで先送りするつもりなのか。
「自分が最善のものに値する存在であることを理解し、全てにおいて理性を発揮することをあなたはいつまで先送りするつもりなのか。
あなたが学ぶべき教えは全て与えられ、あなたはその内容を理解した。
それなのに、自分を正してくれる指導者がまだ必要だと言うのか。
もはや先延ばしは許されず、日々刻々と一つ一つの振る舞いか、己の歩みを左右していることを忘れてはならない」
52.議論よりも実践に力を注ぐ
53.運命と自由についての4つの格言
- おおゼウス、運命の神よ。あなたがわたしの場所と決めたところへ、わたしを導きたまえ。強い意志を持って進んで見せよう。
- 宿命を堂々と受け入れる者は、神意に通じた賢人とみなされる
- 「クリントンよ、神々がわたしの死をお望みなら、そうなればよいのだ」
- 「わたしを告発したアニュトスとメレトスは、わたしを殺すことはできても、わたしの魂には手出しできない」
……他に53番まであるのですが、力尽きました(後日最後まで記入しました)
もし、興味がある方はぜひ書籍で読んでみてください。