今回は動画で、「頑張っても仕方がない」と思えるような思考を、ニヒリズムとしてどうやってニヒリズムから克服できるかについて考えてみました。
ニーチェについては、たくさんの書籍があるので、詳しく知りたい方は、そちらもお読みください。
このような内容だと、「それはできません」「もっと具体的な方法を教えて」などという声をもらいます。
そのような場合、どう考えたら良いかをこちらのブログで考えたいと思います。
ただ、私が思うのは「本当に弱くて何もできない人間が、解決策を探すのか?」という疑問を持っています。
例えば、ライオンの群れの中で、草食動物が紛れ込んでいるなら、すぐにでもそこから逃げ出すことを考えたり、どうやって同化して生きていくか、などを模索すると思うのです。
それは、まさしく「生き延びるため」の手段です。
動画でも言いましたが、ニーチェは人間の強さ、弱さには3種類に分けられると言いました。
1.弱い人
2.比較的強い人
3.最も強い人
これを自分で見極めるのは、結構難しいと思います。
だって、同じ人間だって強い時と、弱いときがあるように、一定ではないからです。
ただ、この自覚は大事かもしれないと思いました。
動画では、主に3番の最も強い人はどうするか?について話しました。
答えとしては、
裁きを下す既存の価値観を超越する
というものです。
つまり、「あなたはこういう人間だからこうしなさい」というような、裁きを下そうとする人に対して「私はそういう人間ではありません。こういう人間です」などとさらっと言ってのけて、このような人からの支配を交わして、自分なりの生き方を貫くというものです。
ここでは、感情的になって言い争うことが目的なのではなく、いくら強い圧力を受けようと、自分で創った価値観を保ち続けることが大事ということです。
根気の勝負かもしれません。
そして、自分を乗り越えるとは、「何かの役職を手に入れる」とか、「豪華な買い物ができるようになる」というような表面的なものではなく、先ほどの「あなたはこういう人間よ」というような人に対して、常に交わしたりするのを「継続」することの、終わりのないような一連の作業の繰り返しのことを、ニーチェはニヒリズムを乗り越える……つまり、自分を乗り越えると定義してます。
つまりはそれが一生続くかもしれないということです。
それでも、簡単に自分の価値観を捨ててはいけないということです。
だから、いかにこの圧力や自分の中の抵抗に、忍耐強く勝ち続けるかの勝負なのです。
よく「誰々から反対されています。どうしたら良いでしょうか?」
というような質問をもらいますが、まさしく「このような反対に勝ち続けること」が、この問いの答えとなるのです。
でも、人間は、誰かからの拒否などに敏感で、また忍耐強くないものです。
だから途中で諦めてしまうのが、常なんですね。
それを「どうしよう?」と悩んでいるということです。
つまり、問題は相手をどう説得するかではなく、自分の価値観をどうやって守り続けるかが重要です。
ただ、さっきも言いましたが、人間は、誰かからの拒否などに敏感で、また忍耐強くないものなのは、自分もそうですが「相手も」そうなのです。
だからこそ、簡単に説得に応じないこと、自分の価値観をあっさりと折ってしまわないことです。
それさえ守れば、あとは何を言われようが、人の価値観を変えようとするような傲慢な人間のことは気にしないことです。
逆に言えば、こうして簡単に自分の価値観を変えてしまう人間だと思われていたからこそ、あなたを支配しようとして、しつこく諦めなかったのかもしれません。
これは、人として強い弱いというより、生きる上で最低限 必要なことのように思います。
自分の価値観があれば、自分が自分をコントロールできる。
自分の価値観がなければ、支配者が支配をするしかない。
自分の価値観がないなら、従属している方がまし……なのかもしれない。
このどちらを選ぶか……ということですね。
この課題を、今回のことで挑戦するのか、もしくは、次のターンまで保留にするのか、という問題なのかもしれません。
また、「自分の価値観がわからない」というなら、それは「どう生きていいかわからない」ということなので、納得ができる価値観を持つナビゲーターを探すことも、選択の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。