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2021年1月23日土曜日

消えない過去をどう生きるか? PTGについて


あなたには、消えない過去が、ありますか?


簡単にいうと、記憶にしまっておけないような心の傷です。


今日は、このような過去の傷をどうやって乗りこえ、自分の成長につなげていくかを、考えていきたいと思います。


では、早速行きましょう。


もがくというプロセス


あなたには、忘れられない過去の傷はありますか?

これは、十人十色で、人によっていろんな原因によって今の生活に支障が出ていることなど全てのことです。

日本では災害も多いので、災害の傷がまだ癒えてない人も多いと思います。

そのような人は、小さな地震とか嵐などにも混乱してしまうこともあるでしょう。

また、人間関係の傷もあります。

例えば、コメントでもいただきましたが、子供の頃に見た両親の諍いによって、家族の闇を知り病んでしまったなどです。

また、人によっては、まだその混乱の中に、苦しんでいる人もいるでしょう。

そうかと思えば、自分で解決への道を歩みだしている人もいると思います。

このように、人によってプロセスは違いますが、このようなトラウマへの取り組みの一例として、今日はPTGをご紹介します。



PTGの意味は・・・


Pは、ポスト・・・つまり「何々の後に」という意味です。


Tは、「トラウマ」です。


最後のGは、グロース・・・つまり、「成長」です。

TKGではありません・・・🥚

これを合わせると、「トラウマのあとに成長する」という意味です。

多くの方は、トラウマの中で、苦しんでいると思います。

このように、苦しみの中でもがくというのも、このPTGでは重要なプロセスです。


だから、無理に先を急がずに「こんな方法もあるのだ」くらいの気持ちで聞いてください。

ところで、あなたはこのような言葉を聞いたことがあるでしょうか?



艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす)


これは、このような意味があります。


人生で遭遇する苦しみや悲しみが人を磨く、という意味です。


また、このような経験によって一般論とは全く違う、自分独自の考えを持つようになった人も多くいます。

このように、傷を負う前とは全く違う考え方をするようになることも、PTGの効果です。

では、さっきも言いましたが「もがく」とは、何をしたら良いのでしょうか?


これは、シンプルにいうと、「自分なりにあれこれやってみること」です。


ネットで調べたり人に聞いたりして、あれこれやってみることです。


でも、あれこれやってみることで、うまくいくことが目的ではないと思ってます。


このあれこれやる意味は、自分ができないことや、自分の限界を見極めるために必要なのです。


そして、いろいろ調べて試行錯誤して、「私は頑張りすぎていた」とか、「誰かの期待に応えすぎていた」「我慢してきた」などと、気づくことが大事です。


多くの人は、話を聞く人を間違えて、さらにあなたを苦しめるような一般的な価値観で、応えられてしまいます。


できたら、いろんな意見を調べることで、自分の価値観のようなものを整理して欲しいと思います。


そして、自分の限界をしっかりと守ることです。


「私はここまでしかできない」「それ以上は無理」とです。

これは、能力とかやる気ではなく、自分を大切にするという視点での話です。

また、この限界以上を求める人から離れるだけで、あなたはこの先、新たに傷を作ることはかなり減るはずです。


トラウマのプロセス

では、私たちは過去の傷から、どのようなプロセスを歩むのでしょうか。

この図のように進みます。

まず、大きな出来事が起きます。

次に、中核的信念が揺さぶられます。

これは、例えば「家族は愛がある」とか「世の中は平和だ」など、その人が持っている軸の部分の考えかたです。

次に、基本的世界観が崩壊します。

これは、先ほどの「家族は愛がある」とか「世の中は平和だ」という世界観は「違っていたと痛感した」などです。

そして、この中核的信念と基本的世界観を、作り直すことがPTGの目的でもあります。

この、中核的信念と基本的世界観を作り直すのは、前に戻ることではないのがポイントです。

例えば、家族の中で罵り合ってるような経験がある場合「家族は愛がある」というのは、現実とはかけ離れていることがわかります。

つまり、「愛のある家族もあるが、自分の家族は違った」というのが正解ではないでしょうか。

そうなのに、無理に以前の信念である、「家族は愛がある」に戻ろうとすると、そこに「嘘」が生まれます。

嘘とは、自分に対する嘘です。

これが何よりも、苦しみの元になると私は思ってます。

つまり、「愛のある家族もあるが、自分の家族は違った。でも私は愛のある家庭を築きたい」という信念などに、新たに作り直すということです。

こう考えると、PTGは、人生観を変えるという試みでもあるのです。

それは、他者の人生観をそのまま受け入れずに、自分なりに作っていこうという作業があるから、苦しく もがくのです。


傷を成長に変えるプロセス


PTGは、精神的なもがきのことです。

これは、とても意味があるものです。

幼虫が脱皮するときは、苦しいのでしょうか?

でも、苦しかったとしても脱皮をやめる幼虫はきっといないでしょう。

なぜなら、成長したいという本能があるからです。

もちろん、精神的でも脱皮するには痛みが伴います。

だから、自分の症状とかタイミングを計るのは、とても大事です。

その上で、どんなことをしていけば良いでしょうか?


1.コーピングを探す



これは、対処法を探してみることです。

例えば、情報集めとか解決までのプロセスを大雑把に知っておくなどです。

これは、このブログや動画も利用していただけると思います。

また、経験者に聞くことも重要です。

災害体験者や同じようなトラウマを持つ人などです。

また、専門家の治療などを受けることも選択肢としてあるでしょう。

自分の症状とか状況、タイミングによってあれこれ探したり試してみてください。


2.自分に向き合う



これは、実際に起きたことや現状などを、少し客観視してみることです。

トラウマを、受け入れられない人や受け入れようとする人など、いろいろだと思います。

「どうやって受け止めれば良いか」などを考えます。

また、「このような経験をした自分をどう受け止めるか」も大事です。

「自分が悪い」と結論づけるのか、それとも「仕方がなかった」と結論づけるのかです。

また、人によってはストレスから意識的に離れることも、重要です。


3.話す

これは、話したくないのに無理に話したり、話せと言われて話すようなことは、絶対にやめてください。

あなたが、話したい聞いてもらいたいと思った時は、誰に話すかまたは、ブログなどで発信するのかなどを、あれこれ考えてみてください。

これができてなくて、消化不良のままで生きている人が、すごく多いように感じます。

話せる人がいるなら、時間などの枠などをしっかりと決めてから、話を聞いてもらうようにしてください。

ルール作りをしないと、ついつい依存してしまいそうになります。


4.意味を考える


これは、「起きたことには意味がある」という思考です。

でも、あなたの責任という話ではありません。

「なぜ、このときこんな状況に自分がおかれることになったのか?神さまがいるならどういう意図なのか?」などを考えてみると良いでしょう。


いかがでしょうか。


考えたら、当たり前のことですが、自分はどこの段階で立ち止まっているのか?などを振り返る機会にしてはいかがでしょうか。


PTGを邪魔する最大の力


ところで、今回お伝えしたPTGを邪魔する最大の力とは、何だと思いますか?


それは、自分の中の心の葛藤です。


葛藤とは、違う意見が自分の中で、ごちゃごちゃしていて統一できてないことです。

迷いとか止めようとする力です。

やろうとしたら、「やめとけ」という声がしたり、外部の声を安易に受け止めたりすることです。

そのような時は、このような言葉を思い出してみてください。


1.あなたを傷つけた存在を心の底から許せたら、それが成長。


2.許せたら楽かもしれないけど、楽な道をあえて選ばないのも、成長


3.許す、許さないについて、自分の気持ちに正直であることが、成長


4.許す、許さないにとらわれないことが、成長


5.受け入れられたら成長、受け入れないでいることも成長


6.許す、許さない 受け入れる、受け入れないという思考から自由になるのも、成長。

(記事下書籍参照)


いかがでしょうか。


つまり、あなたがどのような結論を出しても良いし 許さなくても 受け入れなくても、それは成長なのです。

なぜなら、過去の傷の前であなたが考えた結果だからです。

過去の傷に自分が向き合ったからこそ、その試行錯誤の上で出した結果は意味があるのです。

まさに最初に例えたように、玉が磨かれているようなイメージです。



それを変えられる人は、誰もいないのです。


以上で、消えない過去をどう生きるか?を終わります。


ありがとうございました。



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