なんかツイッターで、「言葉狩り」が話題のキーワードとして上がっていたぞ。
言葉狩り(ことばがり)とは不当な要求をして特定の言葉を遣わせないようにする事。筒井康隆の作品「無人警察」を巡って1993年に起きた一連の事件の中で扱われ世間に浸透した。(ウィキペディア)
言葉狩りとは?
言葉狩りで何が起きているのでしょうか?
テレビは見ないのでよく知りませんが、ツイートなどをみたところ、ある俳優が「自分の髪を嫁に切ってもらっている 」と話したそうで、その「嫁」という言葉が、言葉狩りになっているようです。
え?これって照れもあって使ったのではないかと思うのですが・・・。
つまり、フェミニストが嫁という言葉を使うのは差別だ!というようなことで、騒いでいるのだと思います。
前に、言語力 認知と意味の心理学という書籍に書いてありましたが、言葉尻などを掴んで理解する人は、コミュニケーションがうまくいかなくなるというようなことを書かれていたのを、ふと思い出しました。
たとえば、「お前ってダメだなぁ」などと言われたり、言ったりすることがあると思います。
これを言葉だけで受け止めると、「お前はダメだ」となるので、ショックを受けるかもしれません。
でも、そういう意味合いでないこともあると思いませんか?
たとえば、「かわいい奴だ」「何をしても憎めない人だ」という意味合いが強い場合とか。
でも、言葉だけを取り上げると「お前はダメだ」となります。
つまり、相手との関係性とか文脈のようなものを理解してないと、このような「言葉狩り」になるように思います。
このような表面的な言葉に振り回されるのは、非常にストレスがかかります。
逆に、ストレスを作りやすい性格とも言えます。
よく感じますが、悩みが多い人などは「あの人にこう言われた」というようなことをよく言います。
これは、私も以前はそうだったのですが、褒めの言葉はしっかりとスルーして、批判的な言葉はしっかりと受け止めるというような感じでした。
つまり、自分の中の自分に対する思いを表現する言葉は、素早くキャッチしてショックを受け、自分の思いの外にある言葉には反応しないということです。
これは、多くの人がそうしてしまいますが、悩みやすい人とか、悩みが解決しにくい人は、この傾向が強く、それに気づいてないことが多いです。
つまり、「あの人にこう言われた」というのは、「私は自分をこう思っているのを言語化された」という意味だと思います。
再確認しているんですね。人の言葉で。
日本人の二極化思考が進んでいる
また、今回のような、女性がグサリとくる言葉を有名人が発したことで大騒ぎになるのは、日本人の多くが、二極化思考になってしまっていると感じます。
この二極化思考は、子供などがなりやすい思考と言われます。
子供は、このように言葉などを、どっちか(だけ)に解釈して理解しようとします。
たとえば、「良いか悪いか?」の二つの中から決めようとします。
「お母さん、これって良いこと?悪いこと?」などです。
これは、黒か白かとか、ゼロか100かの思考です。
心理学では「歪んだ思考」の一つと言われます。
防衛機制なので、自分を守るためにやっているんですね。
でも、本来なら2つだけでなく、いく通りにも解釈できるのが大人です。
ただ、子供はそこまで色々な解釈ができないので、「どっちか」で分けます。
これをやっているように思えます。
そして、良いか悪いかで、「悪い」となったら正当化できるので騒ぎ出す。ということだと思います。
結局は、堂々と怒りたいのだと思います。
自信のなさからくる他罰思考
また、このような他者を責める人を他罰思考といいますが、原因は自分に対する自信のなさにあります。
もし、自分に自信があれば、他人の・・しかも一生会うこともない有名人に苛立ったりはしないはずです。
この辺の自信のなさを覆い隠すために、欠点を見つけて責めるという行動を起こしていると思います。
また、うつの人のように自信がなくて元気がないのと違って、自信はないけど元気があるので、かなりしつこくなってしまうのもうなづけます。
言葉は万能。・・・でも完璧ではない
私は、二人とも俳優であるのに、妻が(これもダメ?)夫の髪を切るというエピソードをきいて、「今でも本当に仲が良いのだ」と改めて感じました。
今回のように、言葉だけを受け止めてしまうのは、非常にストレスがかかります。
きっと、ストレスだらけなんですね。
また、そうならないためには、「相手はどう考えて言葉を発しているのか?」を考えることです。
裁判とかではないので・・。
また、言葉は万能ですが完璧ではないことを、しっかりと理解しておく必要があります。
つまり、使われた言葉だけに振り回されないようにすることです。
ぜひ、あなたも 日頃のやりとりの中で、このようなことで喧嘩してないか、落ち込んでないかを、振り返ってみてください。