先日、「共依存の夫をどうしたら変えられますか?」という質問をもらいました。
その気持ちはすごくわかるのですが、それは「自分の成長にならない悩み方」だと感じました。
「これの何がおかしいの?」と思った人も多いかもしれません。
そう思った人は、共依存の傾向があるかもしれません。
そうなんです。まさしく、この悩んでいる方が共依存的な思考なのです。
そして、近くにいる人を仲間にして、支配権が欲しいということなんです。
つまり、これは「どうしたら自分にとっての重要な他者を変えられるか?」という思考です。
どう変えるかというと、自分の思う通りに行動してくれることが望みでしょう。
これは、言い方を変えると「どうやったらうまく支配できるか?」ということなんです。
わかりますか?
これがもしうまくいっても、共依存的な関係が深まるばかりで、お互いにとって不幸なことです。
つまり、絶望の崖に向かってさらに歩みを強めるようなものです。
でも、このように自分にとっても、相手にとってもプラスにならない悩みで参っている人は、結構多いかもしれません。
私はこの方に「相手を変えたいと思うことが共依存ですよ」といったのですが、その返答もわかったのかわからないのか・・はっきりいうと気分の悪いものでした。
でも、人によっては「夫思いの優しい奥様ですね」などと返す人もいるのでしょう。
そして、子供に対しても「どうしたら良い子になるか?」という悩みになるのだと思います。
これは、下記の動画でもお伝えしたのですが、まず「境界」というものが曖昧になっているので、自分と他者との区別がつきにくくなっていること、また、相反するようですが、境界が曖昧な割に、相手の気持ちに鈍感であるということが合わさって、かなり複雑なものになります。
例えるなら、いきなり人の家に入ってきて、「あんたのことが心配だから、来てやったのよ」というようなものです。
これでは、いくら家族でもプライバシーが守られず、安全な場所でなくなります。
日本は特にこのような境界を曖昧にすることが「親密さ」だと勘違いしている人が多いように思います。
そのほうが、支配したい人にとっては好都合なのかもしれませんが、こんな家族とかパートナーはゴメンだと思いませんか?
私たちにできることは、もし自分が成長したいなら、自分の思考や行動について、冷静に俯瞰できるようになることです。
もし、あなたが自分を不幸だと思っているならチャンスです。
それは、より真実を見る目が冴えわたるからです。
先ほどのような支配をしたい人は、きっと自分を幸せだと思ってます。だから、気づきがないのです。
私のアドバイスも、見事に蹴ってしまいました。
「不幸なことは、嫌なことばかり」だと思うかもしれませんが、私からすると、いっときの幸せに酔って自分だけ真実が見えてないことが、より不幸なように思えてなりません。
では、このように人を変えたいと思っている人は、どんな成長をするために、この悩みに向かい合っているのでしょうか。
きっと「人は変わらない」という答えに向かっているはずです。
それに気づくまでは、この繰り返しを相手を変えたりしながら、やり続けることになるのだと思います。
世代をまたぐ人も多くいます。
今世で、この答えにたどり着けた人は賢明な人。
でも、多くの人はそれに気づくこともなく死んでいく。
あなたはどう思いますか?
境界については、動画で詳しく説明してます。