動画で触れたハイデガーについて思うところを書いてみたいと思います。
ハイデガーは、どんな人だと思いますか?
検索などをしたらすぐに写真が出てきますので、みてください。
まさに、「おじさん」というイメージがぴったりの貫禄があって頑固そうで、精力もありそうな感じです。
私はハイデガーの「存在と時間」という難解な600ページくらいある本を読む中で、「誰がこんなクソ難しい言い回しをするんだ!!」と検索して「まさにイメージ通り」と納得したのです。
でも、この「存在と時間」は、実はすごく尻切れとんぼです。当初は、上下巻で出す予定が前半だけで後半は出してないのです。
つまり、タイトルの「時間」の説明は、最後の方にありますが、「存在」の丁寧すぎる考察とは違って、とても足早にしかも簡単に書かれています。
……このがっかり感を誰かと共有したいです。
まさにハイデガーのような几帳面な人にありがちな、「最初はこだわりすぎて最後は根気が続かないくなる」というような感じがして人間臭さを感じずにはおれません。
このハイデガーは、岡田先生の書籍に書いてありましたが、なんと大学の先生の仕事をしていた時、妻子がいるにも関わらずその大学の学生と不倫をしていました。
しかも、その相手はのちに映画にもなる「ハンナ・アーレント」です。
彼女は、ヒトラーの元で、強制収容所の事務処理の仕事をした 役人のアイヒマンという人物について、疑問を持ち調べ上げた人でもあります。
これは、映画の宣伝で、写っているのは主役の女優です。
しかも、しかも、この「存在と時間」が出版されることになって、急いで彼女に別れ話をしたという……。
その話を聞いてハンナ・アーレントは、その気持ちを受け入れましたが、「一生愛し続けます」という手紙を彼に送ったそうで、文通は亡くなるまで続けたそうです。
ただ、彼女も哲学などをしてどんどん売れっ子になって、最後は落ちぶれたハイデガーとコラボして助けてあげたという結末だったようです。
彼女の人となりは、愛着不足で育ったとして、岡田先生はその生き様を取り上げています。
ある意味、ハイデガーはなんだかんだで恵まれた人のように思います。
良心の呼び声を聞き取り(本来の自分になるための声であって、身近な人の支配ではないよ)
日常への頽落(崩れ堕ちていくような、なり崩しの態度)から立ち上がり死に臨んで在る存在(自分)と自覚し(のんびりしてはいられない)死の内へ果敢に先駆け(有限の将来を見通して勇気を出して決断をして)自分の中の先人から委ねられた負託を背負い受けることを決断して、運命として人生を生きていく……