じ、実はそれは非常に危険な行為なのです。
逆に言うと、「私には価値がある」と言葉を変えるだけで、人生が変わっていくかもしれません。
今日は、そのところを詳しくお伝えしたいと思います。
所得格差の原因は?
私には縁のない話ですが、コロナショックの中で、数千万単位の海外の高級車の予約がなかなか取れないそうです。
逆に言うと、コロナショックで生活が大きく変化したり、雇用先が潰れてしまったりする人もいると思います。
同じような状況下にも関わらず、なぜ私たちは所得がこんなにも違うのでしょうか?
考えてみたらおかしな話です。
これは、どこの国でも問題化しているそうで、アメリカではこの問題について調べるために、ホワイトハウスから、ある調査機関に、所得格差の原因を調べてもらったそうです。
その原因って何だと思いますか?
調査機関によれば、「子供の頃の親の養育態度に違いがあった」と言うことです。
低所得者の人の多くは、親などから感情的に叱られて育った人が多いそうです。
このようなことの積み重ねによって、親の気分や要望に従い、またそれを先取りしようと、常に親のご機嫌を伺うような性格傾向になります。
こうなると、自分で何かを決めることが難しくなります。
また、高所得者の多くは、親などから理性的・共感的に育てられた傾向が強いそうです。
例えば、ゲームが欲しいと言った時に、感情的に「だめだ!」と言われ続けてきた場合と、冷静に「なぜ、そのゲームが欲しいの?」などと理解しようと聞いてくれてきたかの違いです。
共感的に聞いてもらった場合は、自分の思いを大切にできるようになります。
例えば、ゲームが欲しいと言う自分の欲求などを信じられるようになり、そのあとも何かを決める時に「自分の基準」で決めることができるようになります。
また、このような高所得者の特徴として、「どのようなことに関心があるか?」と言う質問に対して、このような違いが出てきたそうです。
これは、2015年の日本経済新聞のアンケートですが……
低所得者は、年金と消費税が主な関心事。
中所得者は、年金と消費税、それに加えて、安保法案、大企業の不祥事、政府の不祥事などです。
それに対して、高所得者は、大きく雰囲気が違います。
1位が健康づくりで、2位が旅行、3位が孫と遊ぶこと、でした。
このアンケートでは、目的は違うかもしれませんが、面白いことがわかります。
それは、中所得者は「誰かとか何かの不祥事」について大きな関心があると言うことです。
当然ですが、中所得者が人口の大半を占めていると考えると、これは興味のあることです。
つまり、マスコミとかテレビなどがなぜあれほど不祥事を取り上げるのか、それはターゲットが中所得者だからだと思います。
つまり、悪いことをした人や常識に従わない人を、ボコボコにしてスッキリすると言う特徴があるのです。
これは、相当ストレスが溜まっているように思います。
それに対して高所得者は、自分の正しさを理解してもらおうと言う気がないので、他者のことも判断しようとせずに、自分のことを主に考えていることがわかります。
私たちが印籠のように扱う「常識」は、実は大多数の中所得者の大好物であり、それに従う限りは、最高でも中所得者ということになります。
でも、私たちはこれが世の中の全てだと勘違いして、それに従わないといけないような気分になっているのです。
言葉の大切さ
あなたは「自分には価値がない」などと言っている原因が、少しわかってきたと思います。
このような言葉を選択することで、私たちは自然に「自分は価値がない」という結果に向かって進んでいるのです。
ところで、中世のヨーロッパでは「魔女狩り」が行われていたそうです。
これは、魔法使いを野に放つと、世の中の秩序が壊れて、乗っ取られてしまうという危機感を感じて、このような人を捕まえて処罰したという話です。
恐ろしい話ですが、これこそが先ほど言ったような、常識を軸にして生きる人が、それ以外の生き方を認めず、罪人として処罰したという、恐ろしい過去ではないでしょうか。
このような動きに対して、フロイトはこの魔女狩りの魔女は、一体何者なんだ?と興味を持ちました。
その結果、このような言葉を残したそうです。
言葉と魔法は全く同一のものである
ということです。
つまり、魔法使いとは「言葉の使い方を知っている人」ということになります。
「思考は現実化する」という有名な言葉がありますが、言葉を操ることができる人は、状況などを変える力があるということだと思います。
反対に、「私には価値がない」というようなネガティブな言葉も、魔法になって叶えてしまうのです。
では、「私には価値がない」という言葉を、どうやって現実化していくのでしょうか?
①価値がないという信念を作る
「私には価値がないから、結果を出してはいけない。そのためには何もしないほうが無難だ」と思うようになります。
②価値がつかない努力をする
「結果を出さないためには、無駄な知識を取り入れて、頑張っているフリでもしてやり過ごそう」と思うようになります。
③価値がないという発信をする
「どうやっても私はダメなんだ」というような、価値がない発信をするようになります。
④価値がないことを立証する環境に入る
「ダメな人間だからろくな会社には入れない」「ダメな女だからろくな男には巡り会えない」と好きでもない仕事に就こうとしたり、ダメな異性と付き合ったりするようになります。
いかがでしょうか。
逆に言えば、ポジティブな信念などを作ると、その言葉によって、良い結果や環境などにたどり着くことが、できるということになります。
価値がある人間だと思える思考パターン
①あなたの行動のきっかけは「どっち?」
前者は「問題回避型」と言って、問題を避けるというきっかけから行動が始まります。後者は、「目的志向型」と言って、「結果を手に入れる」とか「目標を現実化する」というきっかけから行動が始まります。
②あなたの喜びの基準は「どっち?」
前者は「他者基準」と言って、自分のやっていることがうまくいっているかどうかを、他者からの評価できめます。後者は、「自分基準」と言って、自分のやっていることがうまくいっているかどうかを、自分の判断できめます。
逆にうまくいかない場合も、「何か意味があってうまくいかないのだ 」と考えます。
③あなたの行動の基準は「どっち?」
前者は「義務型」と言って、誰かとか常識などに従って、やることを決めます。これは脳にコルチゾールという物質が分泌されて「苦悩」になります。後者は、「欲求型」と言って、自分のやりたいことを基準にして行動を選択します。これは脳にドーパミンとセロトニンという物質が分泌されて元気になってきます。うつ病の人の薬はこのドーパミンとセロトニンです。
④あなたのやりたいことの条件は「どっち?」
前者は「結果期待型」と言って、条件が揃わないと行動できない状態、つまり待ちの状態が多く、環境によってできるかできないかが分かれます。後者は、「結果行動型」と言って、条件を揃えていくところから行動するので、すぐに行動することができます。
⑤あなたの生きる目的は「どっち?」
前者は「生存欲求」と言って、生き残るための手段とか、安全の確保、死を避けるための行為と言った、サバイバルのような行動をすることです。後者は、「目的欲求」と言って、死なないための行動……回避欲求ではなく、目的に向けて生きるというものです。
いかがでしょうか。
まとめ
私は、一般の常識人よりも悩んでいる人の方が資質が高いと思ってます。
でも、最初に「育ち」の問題を挙げましたが、他者基準などが身についているので、他者の意見を鵜呑みにしてしまいます。
他者といえば、さっきも言ったように「不祥事好き」の悪い人や浮いている人を、ボコボコにしたいという欲求のある人ですから、その指摘や言葉を鵜呑みにするのは、実は危険なのです。
このような危険な行為も「常識」という言葉でコーティングすれば説得力が生まれるから怖いのです。
また、その印籠のような「常識」も、実は一定の層だけが信仰しているものであり、それは守らなければならないものではなかったのです。
先日「暗黙のルール」という記事を書きましたが、まさに暗黙のルールは、その人が目指す生き方とかモデルにした人たちによって違いが出てくるのだと思います。