あなたは、どんな家族の中で育ったのでしょうか。
これは、あなたでないと知らないことばかりだと思います。
もし、あなたが、今現在を生きていても「生きづらさ」を感じるなら、もしかすると、不健康な家族の中で、恐る恐る暮らしてきたのかもしれません。
しかも、それは「秘密」にされてきたので、周りの人は「幸せ」だと誤解していたかもしれません。
もし、今でも他者と親密になれないとか、楽しんで何かをすることができないなら、あなたは、不健康な家族の可能性があります。
不健康な家族というと、理解しにくいですが、このような家族を「機能不全家族」と呼ばれることが多いです。
そして、そんななかで育ったのが、アダルトチルドレン(AC)です。
今日は、アダルトチルドレンはこのように生きにくいのか、について振り返ってみたいと思います。
以前にも、動画を何本かあげていますので、記事下のリンクでみてください。
今日の内容よりも、詳しく説明しています。
その動画でも説明したのが、この13の特徴です。
これは、ウォイテッツがあげたアダルトチルドレンの特徴です。
あなたは当てはまるでしょうか?
アダルトチルドレンの特徴
1.ACは、正しいと思われることに疑いを持つ。
2.ACは、最初から最後まで、一つのことをやり抜くことができない。
3.ACは、本音を言えるような時でも、嘘をつく。
4.ACは、情け容赦なく自分を批判する。
5.ACは、何でも楽しむことができない。
6.ACは、自分のことを真剣に考えすぎる。
7.ACは、他人と親密な関係を持てない。
8.ACは、自分が変化を支配できないと過剰に反応する。
9.ACは、常に承認と賞賛を求めている。
10.ACは、自分と他人とは違っていると感じている。
11.ACは、過剰に責任を持ったり、過剰に無責任になったりする。
12.ACは、忠誠心に価値がないことに直面しても、過剰に忠誠心を持つ。
13.ACは、衝動的である。行動が選べたり、結果も変えられる可能性がある時でも、おきまりの行動をする。その衝動性は、混乱や自己嫌悪や支配への喪失へとつながる。そして、混乱を収拾しようと、過剰なエネルギーを使ってしまう。
アダルト・チルドレン―アルコール問題家族で育った子供たち:ジャネット・G. ウォイティッツ
いかがでしょうか。
また、機能不全家族の例として、このような家族が当てはまります。
機能不全家族の例
・よく怒りが爆発する家族
・冷たく愛がない家族
・虐待がある家族
・比較される家族
・期待が大きすぎる家族
・表面だけ仲良しの家族
・結果ばかり重視の家族
・批判される家族
・病気がち、留守しがちな家族
・親子逆転の家族
・両親、嫁姑不仲の家族
このような特徴もあります。
また、このような環境で育ったことで、当たり前だと思っていることが、実はすごくおかしかったとあとで気づくかたも多いです。
機能不全家族のルール
例としては・・・
1.身体的 感情的 性的虐待、無視をされる。
2.完璧主義。
3.融通性のない家族のルール。
4.家族の秘密を「話すな」のルール。
5.感情を味わったり 表現ができない。
6.家族外のふれあいが不足。
7.二重メッセージ、二重拘束。
8.自然に振る舞うことができない。
9.痛みなどに耐えすぎる。
10.境界が不鮮明。
などです。
そして、このようなアダルトチルドレン(AC)の生きづらさについて、緒方明先生は、このように言います。
アダルトチルドレン(AC)は、しばしば「生きづらさ」を持っていると言われている。
先述した心理的特徴や心性を基底に有していると、対人関係や自分自身の生き方に、微妙な問題が起こってくるのは当然のことかもしれない。
ところで、この「生きづらさ」という用語は、心理学的や、精神医学的では実証しがたい側面がある。
しかし、精神医学の「精神病理学」という専門的な研究分野では、「精神分裂病者は秘密を守れない」という実証しがたい表現がときおり使われている。
「生きづらさ」や「秘密」を定量化しようとする試みは、困難をともなうので、もともと実証しがたい側面を持っている。
しかし、その二つが存在することは事実であろうから、ここではそのアダルトチルドレン(AC)の「生きづらさ」について取り上げることにする。
子供時代を子供として過ごすことができなかったアダルトチルドレン(AC)は、周囲に気を使い、自分の感情を抑えて子供時代を過ごしている。
したがって、大人になっても、素直に自分の感情を表現することができず、自分の気持ちを言いたい時に、言い出しかねたり、抑えすぎて急に感情が爆発したりする。
また、泣くときに泣けなかったり、一人ぼっちで声を立てずに泣いていたりする。
その抑圧された感情が、怒りになることもある。
さらに、特定の感情経験に反応して、転職、結婚、離婚などの時に、「白か黒か」の決定的な判断をしてしまいやすく「生きづらさ」を自らも体感している。
また、大人を信頼できない子供時代を送ってきたので、他人を信頼する力が弱い。
したがって、他人を信頼していないので、援助や助けを求めるのが下手である。
同時に、甘えたくても甘えることができない子供時代を送ってきたので、依存したくてもできずに、自分のこころをコントロールしたがったり、支配をしようとする。
さらに、間接的に相手のこころもコントロールしたがり、支配しようと一生懸命になる。
しかし、相手のコントロールや支配が失敗すると、相手を恨み、信頼しなくなる。
子供時代を寂しく暮らしてきたアダルトチルドレン(AC)は、大人になっても、得体の知れない寂しさにさいなまれたり、抑うつ的になったり、不安になったりする。
結婚や恋愛をしていても、寂しく、家族を持っても、なお孤独なことがある。
そして相手から見捨てられることに、過剰に敏感であったり、自分が相手を見捨てるのに過度に鈍感であったりする。
また、両親の葛藤や家族関係のゆがみに自分が関連しているのではないかと感じて、子供時代を過ごしていると、自責感が強く、自己評価も低くなりやすい。
夫婦関係や家族関係が悪くなると、自分を責めてしまい、自己卑下してしまう。
このように、感情表現、信頼、依存、支配などに問題があるアダルトチルドレン(AC)は、家族や会社での対人関係に微妙な問題を起こし、「生きづらさ」を感じながら人生を送ることになる。
ということです。大切なことが凝縮されているので、こちらを引用しました。
興味のある方は、こちらの書籍をご覧ください。
機能不全家族の4つのルール(クリッツバーグ)
1.否認
2.硬直性
3.沈黙
4.孤立
機能不全家族で生き延びるために演じた役割
1.家族英雄(ヒーロー)
2.道化師(クラウン)
3.世話役、なだめ役(プラケイター)
4.犠牲者(スケープゴート)
5.いなくなった人(ロスト・ワン)
1.ママの王子様(マムズ・リトル・ワン)
2.パパの女王様(ダッヅ・リトル・プリンセス)
3.頑張り屋(ドゥーア)
4.奉仕者(セイント、プリースト)
- 理想化している親などを捨て去る
- 自分が自分のおやがわりになる