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2020年11月7日土曜日

機能不全家族育ち アダルトチルドレン(AC)の生きづらさ

 


あなたは、どんな家族の中で育ったのでしょうか。

これは、あなたでないと知らないことばかりだと思います。

もし、あなたが、今現在を生きていても「生きづらさ」を感じるなら、もしかすると、不健康な家族の中で、恐る恐る暮らしてきたのかもしれません。

しかも、それは「秘密」にされてきたので、周りの人は「幸せ」だと誤解していたかもしれません。

もし、今でも他者と親密になれないとか、楽しんで何かをすることができないなら、あなたは、不健康な家族の可能性があります。

不健康な家族というと、理解しにくいですが、このような家族を「機能不全家族」と呼ばれることが多いです。

そして、そんななかで育ったのが、アダルトチルドレン(AC)です。

今日は、アダルトチルドレンはこのように生きにくいのか、について振り返ってみたいと思います。

以前にも、動画を何本かあげていますので、記事下のリンクでみてください。

今日の内容よりも、詳しく説明しています。

その動画でも説明したのが、この13の特徴です。

これは、ウォイテッツがあげたアダルトチルドレンの特徴です。

あなたは当てはまるでしょうか?

アダルトチルドレンの特徴

1.ACは、正しいと思われることに疑いを持つ。

2.ACは、最初から最後まで、一つのことをやり抜くことができない。

3.ACは、本音を言えるような時でも、嘘をつく。

4.ACは、情け容赦なく自分を批判する。

5.ACは、何でも楽しむことができない。

6.ACは、自分のことを真剣に考えすぎる。

7.ACは、他人と親密な関係を持てない。

8.ACは、自分が変化を支配できないと過剰に反応する。

9.ACは、常に承認と賞賛を求めている。

10.ACは、自分と他人とは違っていると感じている。

11.ACは、過剰に責任を持ったり、過剰に無責任になったりする。

12.ACは、忠誠心に価値がないことに直面しても、過剰に忠誠心を持つ。

13.ACは、衝動的である。行動が選べたり、結果も変えられる可能性がある時でも、おきまりの行動をする。その衝動性は、混乱や自己嫌悪や支配への喪失へとつながる。そして、混乱を収拾しようと、過剰なエネルギーを使ってしまう。

アダルト・チルドレン―アルコール問題家族で育った子供たち:ジャネット・G. ウォイティッツ


いかがでしょうか。

また、機能不全家族の例として、このような家族が当てはまります。

機能不全家族の例

・よく怒りが爆発する家族

・冷たく愛がない家族

・虐待がある家族

・比較される家族

・期待が大きすぎる家族

・表面だけ仲良しの家族

・結果ばかり重視の家族

・批判される家族

・病気がち、留守しがちな家族

・親子逆転の家族

・両親、嫁姑不仲の家族


このような特徴もあります。



また、このような環境で育ったことで、当たり前だと思っていることが、実はすごくおかしかったとあとで気づくかたも多いです。


機能不全家族のルール

例としては・・・

1.身体的 感情的 性的虐待、無視をされる。

2.完璧主義。

3.融通性のない家族のルール。

4.家族の秘密を「話すな」のルール。

5.感情を味わったり 表現ができない。

6.家族外のふれあいが不足。

7.二重メッセージ、二重拘束。

8.自然に振る舞うことができない。

9.痛みなどに耐えすぎる。

10.境界が不鮮明。


などです。


そして、このようなアダルトチルドレン(AC)の生きづらさについて、緒方明先生は、このように言います。

アダルトチルドレン(AC)は、しばしば「生きづらさ」を持っていると言われている。

先述した心理的特徴や心性を基底に有していると、対人関係や自分自身の生き方に、微妙な問題が起こってくるのは当然のことかもしれない。

ところで、この「生きづらさ」という用語は、心理学的や、精神医学的では実証しがたい側面がある。

しかし、精神医学の「精神病理学」という専門的な研究分野では、「精神分裂病者は秘密を守れない」という実証しがたい表現がときおり使われている。

 

「生きづらさ」や「秘密」を定量化しようとする試みは、困難をともなうので、もともと実証しがたい側面を持っている。

しかし、その二つが存在することは事実であろうから、ここではそのアダルトチルドレン(AC)の「生きづらさ」について取り上げることにする。

子供時代を子供として過ごすことができなかったアダルトチルドレン(AC)は、周囲に気を使い、自分の感情を抑えて子供時代を過ごしている。

したがって、大人になっても、素直に自分の感情を表現することができず、自分の気持ちを言いたい時に、言い出しかねたり、抑えすぎて急に感情が爆発したりする。

また、泣くときに泣けなかったり、一人ぼっちで声を立てずに泣いていたりする。

その抑圧された感情が、怒りになることもある。

さらに、特定の感情経験に反応して、転職、結婚、離婚などの時に、「白か黒か」の決定的な判断をしてしまいやすく「生きづらさ」を自らも体感している。

また、大人を信頼できない子供時代を送ってきたので、他人を信頼する力が弱い

したがって、他人を信頼していないので、援助や助けを求めるのが下手である。

同時に、甘えたくても甘えることができない子供時代を送ってきたので、依存したくてもできずに、自分のこころをコントロールしたがったり、支配をしようとする。

さらに、間接的に相手のこころもコントロールしたがり、支配しようと一生懸命になる。

しかし、相手のコントロールや支配が失敗すると、相手を恨み、信頼しなくなる。

子供時代を寂しく暮らしてきたアダルトチルドレン(AC)は、大人になっても、得体の知れない寂しさにさいなまれたり、抑うつ的になったり、不安になったりする。

結婚や恋愛をしていても、寂しく、家族を持っても、なお孤独なことがある。

そして相手から見捨てられることに、過剰に敏感であったり、自分が相手を見捨てるのに過度に鈍感であったりする。

また、両親の葛藤や家族関係のゆがみに自分が関連しているのではないかと感じて、子供時代を過ごしていると、自責感が強く、自己評価も低くなりやすい。

夫婦関係や家族関係が悪くなると、自分を責めてしまい、自己卑下してしまう。

このように、感情表現、信頼、依存、支配などに問題があるアダルトチルドレン(AC)は、家族や会社での対人関係に微妙な問題を起こし、「生きづらさ」を感じながら人生を送ることになる。


ということです。大切なことが凝縮されているので、こちらを引用しました。

興味のある方は、こちらの書籍をご覧ください。

また、機能不全家族の4つのルールとして、クリッツバーグが提唱するものを、ここで取り上げます。

機能不全家族の4つのルール(クリッツバーグ)


1.否認

何かを隠す必要があった子供は、正常と異常の判断ができなくなる

2.硬直性

何が起きるかわからないので、心を閉じて構えている

3.沈黙

おかしな出来事を話すと怖いので、なるべく話さない

4.孤立

飲酒などの行為を隠すために、周りの人と関わらなくなる

いかがでしょうか。

このような考え方を、大人になって違う人たちの前で披露した時、どんなことになるのかは想像がつくでしょう。

ただ、これは、機能不全家族という環境で生きるためには、必要なルールでした。

そして、そこで生き抜くための、最善の方法だったのです。

ここで、このような機能不全家族という環境で生きのびるために、その子供たちは、いろんな役割を演じて生きる必要がありました。

ここで簡単にご紹介します。

こちらもクリッツバーグによるものです。

機能不全家族で生き延びるために演じた役割


1.家族英雄(ヒーロー)

勉強やスポーツなどを頑張って、家族が良い評価を得るように、努力をします。

2.道化師(クラウン)

面白おかしく振る舞って、家族内の問題や葛藤を和らげようとします。

3.世話役、なだめ役(プラケイター)

家族の仲介役、接着剤のような役割を担っています。

4.犠牲者(スケープゴート)

問題を起こして自分が問題者となって、家族の真の問題から目を背ける役割です。

5.いなくなった人(ロスト・ワン)

存在感を薄めることで、逆に家族の注目を向けようとすることです。


また、これに加えて、フリエルとフリエルは、このような役割を付け足しました。

1.ママの王子様(マムズ・リトル・ワン)

母子癒着の側面がある。父親がわり。

2.パパの女王様(ダッヅ・リトル・プリンセス)

父子癒着の側面がある。母親がわり。

3.頑張り屋(ドゥーア)


4.奉仕者(セイント、プリースト)


いかがでしょうか。


このような役割を使って、最悪の環境の中で生き延びようとしてきたのです。

サバイバーと呼ばれます。なんか強そうですよね。

今日は、そもそも機能不全家族とは、または、アダルトチルドレン(AC)とは、という疑問に答える内容をお送りしました。

ただ、多くのかたは、「これが普通じゃないの?」という疑問を持ったと思います。

まさしく、このような奴隷制度のような養育を、当たり前だと認識している人は多いと思います。

そして、親と同じような配偶者を選び、同じサイクルを繰り返すことが、多いように思います。

このような問題は、自覚のある大人も増えてはきているので、減っては来ると思います。

ただ、あなたのご両親などは、問題などと思ってもいないのではないでしょうか。

それも、現実なのです。

ただ、幼少期につけた思考の癖は、意識しないとなかなか改善するのが、難しいというところが、問題です。

ただ、この「おかしさ」に気づけただけでも、すごい進歩だと私は思います。

そして、今日あげたような、自己主張ができないとか、断れないなどの、意識して繰り返せば身に付く技術を、生活の中に少しづつ取り入れていくことしか、方法はないと思います。

よく、魔法の答えを探している人がいます。

すごい人が、自分でも気づいてない答えを、きっと授けてくれるはず・・・。

このような期待をしている人は、まさしく機能不全家族の特徴にあったように、他人や自分に、期待をかけすぎる傾向があるのです。

魔法を探し当てるのではなく、この問題に気づく必要があるのです。

また、このような人を「カモだ!」と思って騙そうとする人は、この世の中にはいっぱいいるので、気をつけましょう(笑・・

私は、「自分の答えは、自分の中にある」と思っています。

そして、「答え」というよりも、さっきも言ったように、間違って覚えたことを一つ一つ丁寧に修正していくことを、面倒だと思わずにやっていく「覚悟」を決めることだと思っています。

これも、ACの特徴である「最後までやりきることができない」傾向によって、すぐに辞めてしまうことも出てくると思います。


もしかして、楽してすぐに良くなりたいと思っていませんか?

それは、期待が大きすぎるあなたの思考の特徴なのです。

これで一つ、自分の理解度が、増えましたね👍


ただ、その考えかた自体が機能不全の状態であり、知らずしらずのうちに共依存の相手を求めているのです。

それが、タイトルの「生きづらさ」の原点だとも言えます。

まずは、何もしなくても、「自分で解決しないと」と決意できることが、気づいたことが一歩目なら、次の二歩目になります。

そこまできたら、あとは自分でできるはずです。


続いて、機能不全家族育ちの解決法です。


  1. 理想化している親などを捨て去る
  2. 自分が自分のおやがわりになる

この2つです。

理想化している親などを捨て去る


あなたは今までずっと、何かに洗脳されて、混乱した状態だったかもしれません。 それは、親などの影響力が、強かったからです。 これから解放されるには、理想化を捨てて、現実の姿を見ることです。 慣れてくると、人生ひまつぶし、と言う動画でも言ったように、相手のやり口が、面白いほどに見えてきます。 こうなると、あなたは、洗脳された状態からは、抜け出たことを、自分でも確認できるでしょう。

自分が自分のおやがわりになる

今までは、親の代わりになる誰かを探して、その人を、支配しようとしたり、依存しようとして、逃げられ続けてきたのではないでしょうか。 もしそうならば、まずは、自分を大切にしていないことに、気づきます。 それには、ある程度、自分を肯定できるまでは、自分を大切にする儀式を、意識的に繰り返してください。





参考書籍など


アダルト・チルドレン―アルコール問題家族で育った子供たち:ジャネット・G。 ウォイティッツ
アダルトチルドレンと共依存 緒方明 リンク→ https://a.r10.to/hV2xDF

アダルトチルドレン・シンドローム―自己発見と回復のためのステップ:クリッツバーグ

動画でもどうぞ



機能不全家族育ちの解決法(上の動画の続きになります)




ACの特徴チェックとその解決法とは?(もっと詳しく説明してます・・が長い!)


ACが誤解される12個の思考パターン



ACを理解する方法【あなたのパートナーが普通じゃないと思ったら?】



【ご質問】子供がACなら親はどうしたら良いの?




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